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ここで柳本さんの仕事などを論じるつもりはないし出来るわけもない。
ただ、個人として心を揺さぶられたのでその率直な気分を記しておく。

圧倒的なボリューム

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その収集量が半端なく多いことは知られているが、実物を見ることはこれまでなかった。チマチマとしたものが偏執狂的に並べらている様は圧巻である。ここでいうチマチマというのは否定的な意味ではない。人が見落としてしまうような、見過ごしてしまうような物を拾い上げているという意味だ。ぼくみたいに一度に処理できる情報量が少ない人間にとってはこれだけのものを一度に見せられると、かえって何がそこにあったのかがわからなくなってくる。だからこそ柳本さんのような特殊能力を持った人が必要になってくるのだ。

ただ見るだけでよいのか

土砂降りの雨の日にも関わらず多くの人で展示空間はごった返していた。
だから展示を眺めていると隣の人たちの話している内容が聞こえてくる。
その多くは次のようなことだ。

  • へー、こんなものがあるんだ 
  • あ、これぼく持ってた 
  • これおもしろいね 
まあこういう反応は普通だと思う。
ぼくだってそう考えないわけではない。
ただ、せっかく柳本さんの展示を見に来ているのだから、そんな珍品コレクション展示会におけるような単純な感想だけではもったいない。
この収集の先に何があるのか・・・考える・・・うーん・・わからん!


資質の問題

これだけの物をたくさん集めているのだから一つ一つにはあまり関心がないのではないかと思っていた。しかしそんなことはなく、物に対する愛情(?)というかしつこく読み解こうとする姿勢がありありと読み取れる展示もあった。
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ぼくはデザイナーと呼ばれる職業だがここまできっちりと物を見つめたことがあるかと言われると自信をなくしてしまう。

興味の幅を制限しないこと

柳本さんの経歴を見ればすぐわかるが完全に変態だ。
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3歳でピンク・フロイドのコンサートって何よ。
6歳でレコードを売り始めるって何よ。
7歳で吉本隆明を読むって何よ。
11歳でジーンズのコレクションが2万本を超えるって何よ。

いちいち書くのが嫌になってくる。

柳本さんはどういう家庭環境だったのだろう。
それだけふんだんにお金を使えるというのはすごすぎる。
ぼくは兄弟が多かったことや裕福な家ではなかったから子供の頃にほとんど新しいものを買ってもらった記憶がない。
ましてや小遣いなんてもらっていなかった。
自分で好きな物を好きなだけ買うという体験を幼少の頃からできた柳本さんが羨ましくも思えた。ただ自分がその環境に置かれたとして、このようなコレクションを作り上げそこから新たな文脈を読み解くことができたのかと言われれば無理に決まっている。

金のあるなしではないのだ。

ただ、ぼくの息子たちには自分の興味のあることには金を惜しまないであげたい。
もしかしたらそこから彼らの未来が開けるのかもしれないから。。

収集物の量が増えていくとどうなるか

ぼくみたいな凡人には、圧倒的な量の資料をみると図書館や資料館的に感じられてきてしまう。正直に言ってしまえばファイリングされている資料の方はぼくの興味をそそらなかった。
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こんなものなんで集められるんだろう。
ここから何を読み解こうとしていたんだろう。

まとめ

珍品もたくさん並んでいるので単純に見ていて楽しい。
思わず手に取りたくなるものもたくさんあるがそれだけは厳禁。
展示の期限は6月4日まで。
急いで見に行け!

展示はコレクションのごく一部とのこと、いつかはその全貌が明らかになるのだろうか。それにしても今回の展示の準備には相当な時間と手間がかかったのだろう。関係者の方々に頭が下がる。撤収も大変そう・・・!

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